ブラックジャック・シンドローム

先端医療の発達のおかげで、いままでできなかった「夢の治療」が可能になってますね。


ES細胞から話題沸騰の再生医療や、

最近は癌のある部分のみを光らせる技術もでてきてます。


でも、それらにはお金がかかるのが現実。


ブラックジャックは、世界一の名医で、

高額な報酬と引き替えにどんな難しい手術も成功させる。

私たちに、命の尊さを教えてくれる作品でした。


命は金では買えない。病気は金で治るとは限らない。

それが当然だし、今も妥当すると僕は思ってます。


でも、「夢の治療」のおかげで、今まで不治の病とされていた病気も

つぎつぎと治るようになりました。先端医療なので、治療費はかかりますが。

高額な報酬と引き替えに、治らないと思っていたものが治る。

そして、かつては高額だった治療も、廉価に提供できるようになる。


すばらしい時代だと思いますし、これからがとても楽しみです。


けれども、この現代版「ブラックジャック」は、私たちに何を教えてくれたでしょう。


他人に子を産ませること、それで生計を立てる人、

臓器を売ることを余儀なくする発展途上の子供、

医療への過信、責任追及をむやみに追求する患者側

お金持ちしか良い医療が受けられない医療格差、

医療が「ビジネス」になる医薬品業界、および医療機器メーカー。


なるほど、「ゆりかごから墓場」が現実的ではない。

たしかに、今が普及の過渡期ともいえる。

しかし、なんとなく、どこか歪んでないかな、と思ってしまうのです。


ブラックジャックが、社会の癌を作ってるのかもしれないですね。





たまには嗜好を変えたものを。



勉強時間=【5時間】